ビジネスゼミナール 第5回「経営管理・マネジメント」コース(最終回) ~レクチャ・ワークショップで新しさを生み出す(創造のマネジメント)を学ぶ
10月23日(木)、北海学園大学豊平キャンパスにて、札幌ひとづくりカレッジ(以下、「ひとカレ」)ビジネスゼミナール「経営管理・マネジメント」コース第5回(最終回)講義が行われました。講義にはひとカレ会員企業より、5社9名が参加しました。
冒頭に、北海学園大学経営学部・佐藤大輔(さとう だいすけ)教授から、第4回講義の「『自律的』な行為を導くマネジメント」について振り返りがあり、その後、今回のテーマである「『創造的』な行為を導くマネジメント」についての講義が始まりました。
まず、ビジネスにおいて、予想しえない成果を得る「イノベーション(画期的なアイディア)」の創出は、「創発的戦略」がカギになるとの説明がありました。
創発的戦略を支える組織学習(現象に対する学習)は、個人の学習から始まります。それが組織に広がり、やがて環境の変化となり、イノベーションの創出を促します。環境は個々人の「能動的な働きかけ」によって創られるということです。
その上で、イノベーションを創出するマネジメントについて話がありました。佐藤教授からは「個人を管理するのではなく、冗長性や余裕を担保し、個々人の理解を生み出す『マネジメント』こそが創造性を導き、イノベーションのきっかけを作る」との指摘がありました。
また、佐藤教授は、個人が新たな暗黙知を発見した後に、その暗黙知が組織的を広げ、共有・発展していくための「場」、そして「場づくり」の重要性を挙げました。その上で、場づくりで有名な理論(SECIモデル)を説明しました。
手掛かりがない状態で理解を促し、実践を作り出す「ひとづくり」と、手がかりがありその理解を促す組織を作り出す「場づくり」は、現代に求められるマネジメントと言えます。




講義終了後には、参加企業と佐藤教授のゼミ生4名(2年男子:2名、3年男子:1名、3年女子:1名)に参加いただき「学生(就活生)にとって魅力的な企業をテーマとしたディスカッションを行いました。
受講生からは、「学生の皆さんからいくつか興味深い意見を聞くことができました」 「今後の参考になりそうなヒントが得られました」などの声がありました。
全5回にわたって、受講生は管理とマネジメントの違いを知り、実践においてどのように使い分けていけば良いのかを学びました。
来年、授業の振り返りや受講者同士の更なるつながりを目的に「シンポジウム」を後日開催する予定です。

